【 雑木林のパンやさん】 物語

雑木林のパンやさんは、火曜日と木曜日は14年間、土曜日のみは3年間営業していました。17年間、たくさんのお客様に来ていただき、2008年6月末に閉店しました。

心訳シリーズ 【イワンの馬鹿】トルストイ      北御門二郎訳

    

 

 自宅にこもって北御門さんは、農業のかたわらトルストイの翻訳に没頭した。

「戦争と闘うには、【イワンの馬鹿】が武器になります。

戦争がいかに愚かなものかがわかる」

*戦いが好きなセミヨン

 金儲けが上手なタラス

 畑を耕すことしか知らないイワン

この三兄弟がそれぞれ治める国を悪魔が滅ぼそうとする話だ。

結局、イワンの国だけが戦争や金貨を拒否し、生き延びる。

【絶対的平和主義や、人間はいかに生きるのかを考える入門書として、ぜひ子供たちにも読んでほしい】

肉体はいつか滅びるが、それよりも大事なものがある。

 真実を求めていくことは苦しい】とも話す。

ともに暮らす息子のすすぐさん 54歳が解説する。

「つまり、肉体を守るために、精神は捨てたくないということだと思います」

 食物はほとんど自給だ。

約30アールずつある田畑をすすぐさん・たえ子さん夫妻が耕す。

北御門さんの代と合わせて、もう25年も有機農業を続けている。

「農薬なんかなくても、自然に即したやり方なら作れるはず」と見よう見まねで

始めたが、「徴兵拒否の時のように、またおかしなことを言っていると思われた。

言うことも大切だけど、やって見せることがないとダメです」と 北御門さん。

「ないとダメだと思い込んでるのって、自衛隊と同じだよね」とすすぐさんが引き取る

父親の生き方が「僕の肥やしになっている」と言うように、息はぴったりと合っている

 日本で何人が徴兵を忌避したか、資料はない。

「拒否した人たちは殺されたらしい」と北御門さんは言うが、それもわからない。

 徴兵忌避は個人でできる戦争への最後の異議申し立て。

しかし、国全体が「有事」に向けて突っ走る中での忌避は容易ではない。

 徴兵検査を忌避した日のことを、「川に飛び込んで死のうかと思ったが、せっかくの

命なんだから、生きて権力者と闘おうと思った」と振り返る。今でも当時のことを思うと、涙が出るそうだ。

「再び、若者にこのような思いをさせないためには、戦争へと向かうあらゆる動きに

対して反対の声を挙げ、行動していかなければならない。

そのために私の経験が多少とも役に立つなら、いくらでもお話ししたい」

                       週間金曜日の記事を抜粋しました

                           ほぼ20年前の記事・・・

          

 

                                               

           ほぼ20年前 京都市左京区岩倉の論楽社で 

          中村哲さん 岡部伊都子さんに出会っています。

         

               岡部伊都子さんの講演会 

           家族三人で、論楽社へ伺った時のことを思い出します。

          マー君は、不思議なくらい静かにしていました。

          いつものことですが、何時でも退席できるように準備をしながら

          お話を聞いていたのですが・・・大丈夫でした。

          雰囲気を感じたのでしょうか・・・そんなことも思い出します。

 

           そこから時折通信が送られてきて、本の紹介もあるのです。

          販売もしていたので、興味のある本や知らない本も度々・・・

          そんな中で 次から次へ注文したのが北御門二郎さんの心訳本

          です。

          *ある徴兵拒否者の歩み

          *イワンの馬鹿
          *胸に手を当てて考えよう

          *文読む月日 上 下 

                        地の塩書房 です。

           

          トルストイの民話「福音館書店」は、雑木林文庫には置いて

          あったのですが・・・北御門二郎さんの生き方に心惹かれて

          心訳が読みたくて・・・

          こんな経験は、後にも先にもないと思います。