【 雑木林のパンやさん】 物語

雑木林のパンやさんは、火曜日と木曜日は14年間、土曜日のみは3年間営業していました。17年間、たくさんのお客様に来ていただき、2008年6月末に閉店しました。

【雑木林のパンやさん】の写真をアップした、   その日の夕方監督の【守】が亡くなりました。   

まだ まだ信じられない毎日です・・・

守が18歳の時、養護学校卒業後の仕事は、雑木林のパンやさんの監督としてのスタート

だったのです。

その物語を書いてみようと思っていた矢先の事でした。

書くことで、マー君との思い出が甦り~沈黙の会話ができるかもしれない、と思い

パソコンに向かいました。

 

       お礼の言葉

【かけがえのない日々を偲んで】

守が重度の障がいがをもって、この世界に生まれてきた意味を

私達はずっと考え続けてきました。地域の中で守がありのままで

暮らせるように・・・そんな思いで 

はじめたのが【雑木林のパンやさん】です。私がパンを作り、守は監督。

街から少し離れたところにありましたが、様々な方が訪れ、守に声を掛けて

くださいました。また、家庭文庫もしていたので、子供たちの休憩場所

水飲み場所】にもなっており、毎日のように来てくれました。

そうしたふれあいを通して守の人生は豊かなものになりました。

当時はまだ小さかった子供たちはもう成人して、今はそれぞれの場所で活躍

しています。 

いくつになっても みんなの胸にあの温かな光景が刻まれているのなら、

障がいを抱えながらも自分らしくあり続けた守のことを心の片隅に留めて

頂けているのなら、ほんの少しかもしれませんが、この世界はきっと

良くなるだろう・・・そう思っています。

守の親になれて、私達も実り多き日々を過ごすことができました。

感謝の気持ちでいっぱいです。

【まーくん、私達のもとに生まれてきてくれてありがとう】

守がくれた幸せを胸に、精いっぱい明日を生きてまいります。

                     母より

長男 大谷 守は、2021年5月14日、満47歳にて

生涯の幕をおろしました。

生前息子に温かな手を差し伸べてくださった皆様へ、深く感謝申し上げます。

                 2021年5月16日 お通夜

                      5月17日 葬儀

                 父親 大谷 征治

                 母親 大谷 章子

 

                                                     こんな風にお礼を伝えました.

 

 

 

 

         お通夜に 秋子さんがバイオリンを抱えて お別れに来てくださいました。

  その時に【タイスの瞑想曲】を弾いてくださったのです。

  思いもよらない お見送りをして頂きました。

  セレモニーホテルの会場は 驚きと 感動が マー君と重なり合ったようです。

  コロナ禍の中 沢山の人たちが お別れに来てくだいました。

  その人たちは 口々に 清々しい 音色と雰囲気だったと・・・

  そう感じたのは 私たち夫婦だけでは なかったようです。

  ・

 

      バイオリニストの秋子さんは 小さい時から東京へレッスンに行き

      東京藝術大学で研鑽を積まれた女性なんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  お通夜 葬儀の写真は 三回忌法要の後に添付することができました。



 

  その後沢山の方から 花束やアレンジメントが届きました。

  ありがたいことです。

  その中から 一つ 二つ 三つ・・・

 

 

 

 

 

 

   カードとお花は 魔女の宅急便の作者 角野栄子さんからです。

  27年前にお会いしたのは 辰口町で、開催された国民文化祭の時でした。

  その企画に大きな力を発揮してくださったのは 福音館書店でお仕事を

  されていて・・・退職後 終の棲家を辰口町にされた 唐津一郎さんの

  大きな 力添えがあったことを お聞きしています。

  そんなご縁で 角野栄子さんとのつながりの 始まりだったのです。

  その後 新しい本が出版されるたびに わが家へ送って下さったのです。

  送って頂いた絵本と お便りは いつも マー君と一緒に読んで楽しんで

  いました。

  嬉しくて 愉しい思い出です。

  天国では 唐津さんご夫妻とマー君は 会っていることでしよう。

  そう思うと 心安らぎます。

  出逢いには 物語があります。

  しみじみと そう思っています。

 

 

 

 

        どんな苦しい時でも

        どんな辛いおもいに 沈んでいる時でも

        過去の愉しい思い出を浮かべることによって

        それを いつも

        思い出せる習慣をつけて おこう と思いながら

        ブログを書いていきたい・・・