⁂ やさしいことを・・・深く 書かれた本を紹介します。
* わたしとあなたの けんぽうBook
* たいわ けんぽうBooK この2冊の著者は水野スウさん
。
私がこの本 2冊と出会ったのは 以前住んでいた能美市「旧辰口町」
から 金沢に引っ越しをして間もないころです。
その頃は 義母が 体調が悪くなり 毎日のように病院に通っていた時です。
マー君は 毎週 金曜日の午後 から 日曜日の午後まで外泊で帰ってきていたので
それはそれで愉しい時間でしたが・・・全介助の息子なので・・・お世話をする事が多
く 一週間が あっという間に過ぎて行きました。
そんな時に 暇を見つけて読んだ本なので 付箋はしてありましたが・・・
正直 心に届いていなかったのです。
この本2冊はどうしても紹介したいと思っていたのですが・・・
心に残っていないことは書けません。
もう一度読み直しました。
憲法という難しい世界を
むずかしいことを・・・やさしく
やさしいことを・・・・ふかく
まじめに・・・書いてありました。
一気に読むことは しないで ゆっくり ゆっくり読むことにしたのです。
付箋が どっと増えました。
いっぱい伝えたいのですが それは無理です。
私が 伝えたいと思ったことを載せます。
⁂ 先ずは 【わたしとあなたの けんぽうBooK】から
憲法13条
すべての国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追及に対する国民の権利については、
公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、
最大の尊重を必要とする。
この13条を 万依ちゃんの解釈でこんなふうに思い 読み解いてくれたのです。
【ほめ言葉のシャワー】で一番伝えたかったこと、それは自分も、相手も、かけがえ
のないとても大切な存在なんだよ、って気づくこと。でも実はこれ、憲法13条にすでに
書いてあることだったんです。
続けて万依ちゃんは 13条の条文をやさしい日本語訳にしてくれました。
わたしは ほかの誰ともとりかえがきかない
わたしは しあわせをおいもとめていい
わたしは わたしを大切と思っていい
あなたも あなたを大切と思っていい
その大切さは 行ったり来たり
でないと 平和は成り立たない
13条ってなんてすてきだろう~
23ページより
【みるく世「ゆ」がやゆら】
無関心から「無」がとれるって、すごいことです。
知りはじめると、ひとはかわっていきます。かわんない人もいるよ、って言われそうだ
けども、きっとそういう人は本当には、学んでいないのだ。
【学んだことの証しは、ただ一つ。何かがかわること】。ずっと昔に聞いて、今も折々
に想いだす 教育哲学者の林竹二さんのこの言葉は、私の希望のともしびです。
144ページより
⁂ 次は 【たいわ けんぽう BooK】から
56ページ
【第 12条】
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、
これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって
常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う。
不断の努力―って言葉としては昔から知っていた気がするけど、そうだったか。
とリアルに気づいたのは、娘が13条を発見した後です。
13条が身近になったものだから、その一つ手前はなんだっけ、と気軽に12条を読んでみて、ガーン、ショックでした。
憲法の条文は、権力という特別な力を持つ人たちにほぼむけられているけど、
この12条の矢印は、この憲法ができた時からずっとわたしたちに向かっている。
にもかかわらず、私は平和憲法があることにあぐらをかいて、私のすべき不断の努力の
「12条する」を長いことさぼっていたな。そう気づいた時、戦後、不断に12条してきて
くれた たくさんの人たちに、すごく申し訳ない気持ちでいっぱいになったのです。
126ページには・・・
2015年、軍事に転用できる研究をする企業や大学に国が助成金を出す制度
「安全保障技術研究推進制度」が新たにはじまりました。
15年度の3億円、 16年度の6億円から、17年度には一気に110億円「スタートした
年の36倍」に予算が はねあがっています。~~~
これまで 軍事研究に自制的だった学術会にも、苦い誘惑が ぐいぐいと迫っています
こうして いろんな場面で見てみると、戦力を持たない、とする9条は、これまで
文字通り、一定の「箍」たが」 として機能していたことを感じます。たとえそれが
名ばかりの、ボロボロの壊れそうなタガであったとしても。
自衛隊を憲法に正式に書き込むことで、私たち国民がそのタガを取り払った時、強大な
力を持つその実力組織とそれを利用する権力者を、誰がコントロールできるのだろう。
私達の生活は本当にかわらないだろうか。私には、とてもそうは思えません。
204ページ 205ページ 206ページ から抜粋して・・・
2016ねん、コスタリカは地球幸福度ランキングで、
140か国中の第1位に。
軍隊を持たない国になろう、自然と生きる国になろう、そう大胆に決めたコスタリカの人たちは、そのために自分がどう生きるか、というふだんの努力をし続けて、今の
コスタリカをつくってきました。
その一方で、9条による大胆な平和を本物にするための努力を、私たちはこれまで惜
しまずにしてきたかな。 広島、長崎、そして福島。
ヒバクを体験してきた日本は、核の問題とちゃんと向き合ってきたといえるのかな。
今、私たちは これまでで 一番大きな岐路に立っている。どちらの方向へ進んでいき
たいのか 問われているのは、ほかの誰でもない、私たちです。
追加です 230ページ
世界を変えるためじゃなくて
世界によって あなたがかえられない
ようにするためだよ。
そんな風なことを昔、ガンジーさんが言ったのです。
この言葉、本当に私は何度も嚙みしめます。
憲法を考える この2冊の著書が
第24回平和・協同ジャーナリスト基金賞の荒井なみ子賞に選ばれたのを
2018年 12月 21日の新聞で知りました。
⁂ 簡単な紹介でした。 いつか手にとって読んでもらいたい本です。
⁂ 我が家の本棚にある 憲法の本も紹介します。