【 雑木林のパンやさん】 物語

雑木林のパンやさんは、火曜日と木曜日は14年間、土曜日のみは3年間営業していました。17年間、たくさんのお客様に来ていただき、2008年6月末に閉店しました。

はてしない物語 ミヒャエル・エンデ作  ようやく読み終えて・・・

 

  ほぼ ほぼ 2年前から 朝食前に音読をする事が習慣になりました。

今年の始めから「はてしない物語」を読み始め 5月に入った頃に読み終えました。

この本は マー君からのプレゼントで 1993年9・17 雑木林文庫へ と記して

あります。私がマー君と一緒に チルクリ「児童書の本屋さん」へ行きマー君

買ってもらった本なんです。[ 勝手にそう思っています( ^ω^)・・・]

 

     付箋をしてあるところを抜粋して載せてみます。

     繋がらないと思いますが・・・

     私が心に響いた文章 又 エンデの世界が

     描かれているなーと思った文章などです。

 

 

    はてしない物語 

 何かに心をとらえられ、たちまち熱中してしまうのは、謎にみちた不思議なことだが、それは子どもも おとなも変わらない。

そういう情熱のとりこになってしまった者にはどうしてなのか説明することができないし、そういう経験をしたことのない者には理解することができない。・・・・・

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バスチアンは、本の題名に目を吸い寄せられたまま、体がかっと熱くなり、またぞっと

寒くなるのを感じていた。

これこそ夢にまで見たもの、本きちがいになってからずっと望んでいたものだった。

けっして終わりにならない物語。本のなかの本。

バスチアンは、どうしてもこの本がほしくなった。いくらだろうとかまわない

いくらだろうとかまわない❓ いうは易しで バスチアンが持っている小遣いは

3マルク50ペニヒ きりだった。たとえそれ以上出せたところで、愛想のわるい

コレアンダー氏は、一冊だって売ってやる気はないと、はっきりいっていた。

ただでくれることなどあるはずもなく、手に入れる望みはまったくなかった。

 それにもかかわらず、この本を持たずに立ち去ることは どうしてもできないのが、

バスチアンにはわかっていた。

ここにきたのも、ほんとうはこの本のせいだということが、今やはっきりした。

 

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  ファンタージェン国の危機

「われわれはみな、女王さまのご病気にたいしてなす術をしらぬ。

わかっておるのは、このファンタージェン国に虚無の侵蝕がはじまったのが女王さまの

ご病気と時を同じくしていたということだけで、それ以上には何もわからぬ。・・・・

・・・・・一言でいえば、勇士でなくてはならぬ、ということです。

ここに、女王幼ごころの君は、ご自身およびわれわれすべての命運を託すその勇士の名をわたしに告げられた。

その名は、アトレーユ、しろがね山脈の向こうの、草海原に住んでいるという。

この方にアウリンをお届けし、大いなる探索の旅に出ていただくというしだい。・・・

 

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 「ご主人様、」ライオンは静かに言った。

「ファンタージェンは物語の国だということを、ごぞんじないのですか?

物語は新しくても 大昔のことを語ることができるのです。過去は物語と共に成立するのです。」

 

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「それは、あなたさまが真に欲することをすべきだということです。

 あなたさまの真の意思を持てということです。

これ以上にむずかしいことはありません。」

 

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「怖れるとか怖れないとかではない。」

グラオーグラマーンは声を荒げていった。

「この道をゆくには、この上ない誠実さと細心の注意がなければならないのです。

この道ほど決定的に迷ってしまいやすい道はほかにないのですから。」

 

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バスチアンは、一人の個人でありたかった。

ほかのみなと同じ一人ではなく、一人のなにものかでありたかった。

バスチアンがバスチアンであるからこそ、愛してくれる、そういうふうに

愛されたかった。

イスカールナリの共同体には和合はあったが、愛はなかった。

 

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コレアンダー氏はたばこをふかすのをやめ、パイプを口からはずしてたずねた。

「どんな本だね❓」

「この前ぼくがここにきたとき、おじさんが読んでいた本です。

それをとったんです。おじさんは電話がかかって奥にいって、本はそのいすの上に

おいてありました。それを、ぼく、持っていっちゃったんです。」

「ふうん。」コレアンダー氏はそういって、咳ばらいした。

「おれのところでは、なんにもなくなってないんだがな。いったいどんな本だったのかね?」

はてしない物語という本です。」

バスチアンは説明した。

「表紙はあかがね色の絹ばりで、動かすと光るんです。

二匹の蛇が、一匹は明るく、もう一匹は暗い感じに描いてあって、その二匹が、

それぞれ相手のしっぽを嚙んでいるんです。中は二色で印刷してあって、

章の始めが、とっても大きな、きれいな飾り文字になっていました。」

 

・・・・・・・

「ありがとう、コレアンダーさん。」バスチアンはいった。

「おれの方がきみに礼をいわなくちゃならんよ。」コレアンダー氏は答えた。

「きみ、ちょくちょく顔をみせてくれるといいな。おたがいの経験したことを

はなしあおうよ。こういうことをはなしあえる人間はそうたくさんはいないから。」

 

  失敗につぐ失敗、そのおかげでバスチアンは、

  最後に正しい道を見つけました。

 

  ファンタージェンのバスチアンは、

  自分のおこなう ひとつの決断は、次の瞬間また

  新たな決断へと誘うものでした。

 

過去ブログです。もし良かったら・・・・・

 

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