【 雑木林のパンやさん】 物語

雑木林のパンやさんは、火曜日と木曜日は14年間、土曜日のみは3年間営業していました。17年間、たくさんのお客様に来ていただき、2008年6月末に閉店しました。

長い旅の途上 星野道夫著書

 この写真は

マー君と一緒にカナダ旅行をした時に 買ってきた 私のセーターと

マー君の靴下カバーです。寒くなると いつもこの靴下カバーを履いて

車椅子に乗り 外出していました。

 

 昨日の金沢は暖かく お布団を干して・・・買い物は自転車で・・・

 

今日は雨模様です。

本棚に目を向け・・・久々に星野道夫さんの小さな本を手に取りました。

この本にも付箋がしてあります。そのページを開くと・・・

 

      初めての冬

 まだ一歳にもならぬ息子が、黄葉が散り始めたベランダに座り、九月の風に吹かれて

いる。コガラがスーッと木々の間を飛び抜け、アカリスがトウヒの枝の上で、鋭い警戒

音を発し、風がシラカバの葉をサラサラと揺らすたび、彼はサッと世界に目を向ける。

そんな一瞬の子どもの瞳に、親の存在などと関係なく、一人の人間として生きてゆく力

をすでに感じるのはなぜだろう。そんな時、ふと、カリール・ギブランの詩を思い出

す。

 

 あなたの子供は、あなたの子供ではない。

 彼等は、人生そのものの息子であり、娘である。

 彼等はあなたを通じてくるが、あなたからくるのではない。

 彼等はあなたとともにいるが、あなたに屈しない。

 あなたは彼等に愛情を与えてもいいが、

 あなたの考えを与えてはいけい。

 何故なら、彼等の心は、あなたが訪ねてみることもできない、

 夢の中で訪ねてみることもできない

 あしたの家にすんでいるからだ・・・

 

 そして今は十二月。気温もずいぶんと下がり始め、マイナス30度の大気の中で

子どもの頬が赤くそまっている。太陽も地平線の彼方へ遠く去り、長い夜が一日

を支配して、晴れた夜空にはオーロラが舞っている。ぼくにとっては十八年目の、

そして息子にとっては、はじめてのアラスカの冬がめぐってきた。・・・・・・

 

                    2002年 5月10日 第1刷 より

                                                                          本書は星野道夫氏の

                    遺稿集として編集されたものです。

                    1996年8月8日ヒグマの事故により急逝

 

                 

   時々 星野道夫著書から 心惹かれた文章を載せたいです。

 

 

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